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AMBER DROP COFFEE ROASTERS

シニアだからこそ、起業準備は逆算思考で慎重に



代表:新井 寧夫(あらい やすお)さん


起業概要

起業 2016年
起業年齢 50歳
起業資金 1,500万円
業務内容 焙煎コーヒー豆の販売、カフェの営業
所在地 川口市
ホームページ http://amber-drop.com/

略歴

  • 製薬会社の製品戦略部門に携わる
  • 47歳:起業までの計画を立てる
  • 48歳:参考にしたいカフェを巡って調査
        焙煎セミナーなどへ参加する
  • 49歳:事業計画書を作成する
        店舗探し、施工業者探しをする
  • 50歳:退職し、地元川口で起業

スケジュール

  • 8:30:起床後、パソコンで事務作業
  • 11:30:店にて開店準備
  • 12:30:開店、カフェの営業や豆の販売
  • 20:30:閉店
  • 〜24:00:翌日の仕込みや焙煎、各種準備
  • 25:00:帰宅

前職で起業の流れを経験。それでも他業種のため不安が残った

 50歳の早期退職制度を使って、夢だったコーヒー豆の販売とカフェのお店に挑戦したい、と本格的に考え始めたのはその3年ほど前です。元々は製薬会社の臨床開発職でしたが、退職前は製品戦略部に所属し、新製品の事業採算性を評価し、その開発・製造・販売戦略までを一貫してマネジメントするという仕事をしていたので、起業の流れはある程度理解していました。しかし、カフェは全く異なる業界ですし、接客もあるため、いざ自分で起業をするとなると不安もありました。



カフェオーナーの起業ブログを参考に、逆算して起業準備を開始

 そこで、目をつけたのが起業準備から実際の開店までの道のりを全て書き込んでいた、あるカフェオーナーのブログでした。そこには参考にした店、セミナー、内装の施工時期など事細かに書かれていました。早速それを読み込み、スケジュール表に落とし込むことで、3年後のオープンに向けて、自分なら何をいつ頃までに準備したり、契約すればよいのかなどを逆算し、アレンジしながら具体的に夢を描くことができたのです。
 創業・ベンチャー支援センター埼玉のアドバイザーからアドバイスをいただきながら事業計画を立てる一方、アイデアの引き出しを増やすために、リストアップした店に行き、どのような味・内装・雰囲気・価格で訴求しているのかをノートに記録し、分析しました。また、一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会に入会し、業界動向の把握や、コーヒーに関する各種セミナーを受け必要な情報や技術を取得しました。最も重要なコーヒー豆の焙煎技術の習得とカフェメニューのキーとなる自家製ケーキの開発には相当の時間と労力をかけました。例えば、焙煎技術は他店の焙煎セミナーを受講したり、海外の教科書を参考にした上で最終的には小型焙煎機を購入し、豆ごとのデータを蓄積、味を評価することにより、ほぼ独学で身に付けました。



内装にこだわり「人に紹介したくなる店」に

 開業にあたって一番お金をかけたのは店の内装です。地元・川口を感じられる空間にしたい、と鋳物を多く取り入れ、古材や鉄でビンテージ感のある雰囲気を造り出しました。かなりこだわって造ったため、施工費は700万円。これは通常の内装にかけるお金の2~3倍だそうです。このインテリアは話題となり、その後さまざまなメディアに取り上げていただいたり、SNSや口コミなどで広がりました。内装には投資しましたが、現在も広告宣伝費をかけずに済んでいるので、正しい選択だったと思います。
 2016年6月に開店し、店名のAMBER DROP COFFEE ROASTERSとは、琥珀の雫のようなコーヒーができる豆を焙煎する人たちという意味で名付けました。



収支データは細かく分析し、無駄をなくす

 事業計画ではかなり厳しい年間収支予測を立てましたが、おかげさまで3期連続で目標を達成しています。今も収支に関してはこまめにチェックし、微調整を繰り返しています。例えば、時間帯による売れ筋の違いや来店者数など、データを詳細に分析することで、各豆の焙煎量やケーキの仕込量を調節したり、営業時間を変更してきました。お店で出すケーキのレシピも家族の意見を聞きながら自前で開発しています。お店を続けることは大変と言われますが、その通りで地道な努力が必要だと思います。
 今後については焙煎教室を開いたり、テイクアウト中心の小規模店舗を持つ、あるいはカフェの起業を考えている人を応援するセミナーを開くなど、方向性について色々考えている最中です。こんな風に自由に考え、行動できるのも起業家ならではの楽しさですね。

教えて!先輩起業家

続けるためのポイントは?

  • 資金面を含め事前準備を綿密に行うこと!
  • ライバルとの差別化を図れる強みをもつこと。
  • 開店後も戦略・メニューを現状に合う形で変えていくこと。

(掲載: 2020年3月)

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