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(株)氷川ブリュワリー

クラフトビールで、人と人との縁をつなぎたい



代表取締役:菊池 俊秀(きくち としひで)さん


起業概要

起業 2014年
起業年齢 58歳
起業資金 2,500万円(醸造設備、店舗改装費等)
業務内容 クラフトビールの醸造及び併設パブの経営
所在地 さいたま市大宮区
ホームページ https://hikawa-brewery.com

略歴

  • カメラメーカーのエンジニアとして勤務
    その間、10年ほど趣味でビールの醸造研究を行う
  • 2013年:さいたま市ニュービジネス大賞2013コミュニティビジネス賞を受賞
          会社を早期退職する
  • 2014年:1月 起業
          2月 店舗改装に着手、酒造製造免許を申請する
          4月 氷川の杜をプレオープン
          6月 酒造製造免許が交付される
          8月 氷川の杜をグランドオープン
  • 2016年:埼玉県渋沢栄一ビジネス大賞(ベンチャースピリット部門)特別賞を受賞

ウィークリースケジュール(例)

日常はパブの経営者として接客のほか、次の業務に従事する

  • 月:買い出し
  • 火:休店日だが、書類作成、醸造など開店日にできない業務に従事
  • 水:設備のメンテナンス
  • 木:買い出し
  • 金:イベント担当者と打ち合わせ、準備
  • 土:イベント出店(月2回程度)、百貨店納品用瓶詰め作業(月1回)
  • 日:同上

「さいたま市初のクラフトビール」を作ってみたい

 起業のきっかけとなったのは、2013年に行われたさいたま市ニュービジネス大賞の受賞です。その数年前から、地元の大宮で地域活性化のためのボランティア活動などをしていたのですが「さいたま市初のクラフトビールで、地域を元気にしてみたい」と思い立ち、ビジネスコンテストに応募しました。
 趣味で、酒造メーカーのビールづくり体験に10年ほど通い、データを取りつつ自分なりのレシピを作っていたので、これを活用してみたいという思いを抱えていました。
 コンテストでは選考が進むにつれて、さまざまな人が事業計画書等にアドバイスしてくれるなど、夢を応援してくれる仲間が増えていきました。そんな思いを受けて、受賞後は会社を早期退職することに。



拠点探しに一苦労。周りの方の協力で、醸造を開始できた

 退職金を元手にさまざまな準備を始めたのですが、立地が良く醸造機器が置ける広さのある物件はなかなか見つかりませんでした。そこで、不動産会社の方にビールづくりを通じて人の集う場所を作り、氷川のまちを活性化させたいという思いを伝えたところ、「このような話を待っていた」と一緒に物件を探していただきました。幸い氷川神社の近くで物件が見つかったのですが、そこは元々事務所仕様のため、醸造機器を使うには電気やガスの供給量が足りません。そこでビルのオーナーや入居している他の会社に自分の思いを伝え、掛け合ったところ快諾が得られ、なんとか必要量を確保することができました。
 また醸造するには酒類製造免許が必要です。税務署からは免許が出るまで最低4ヶ月かかると聞いていました。中には2年以上かかった人もいるという話もあり、申請したものの気が気でありませんでしたが、無事4ヶ月後に税務署から免許が出されました。
 サラリーマンから転身した私の初醸造です。お客さんに提供する前に客観的な評価が欲しくて、ビアジャッジの資格を持った人に試飲を頼んだところ、味わい深そうに「ウーム、飲める!」と言われたときは感無量でした。こうしてさまざまな人たちの助けもあり、2014年8月にグランドオープンしました。



独自のブランディングが成功の要

 創業する際には、地元のビールメーカーとして認知してもらえるように、「氷川ブリュワリ―」という名前には強くこだわり、店名の「氷川の杜」や麦を水引きに見立てて型取ったロゴは商標登録も行いました。水引きロゴは縁起が良いと贈答用としても喜ばれています。「誰かに話したくなる」仕掛けをたくさん取り入れることで口コミを通じたブランディングができるように意識しました。クラフトビールは地元の漢方メーカーとコラボしたり、さいたま市内産の原料を使うなど、独自の製品づくりに力を入れています。
 直近1年間では100種類以上のレシピを開発、期間限定で提供することにより、常連のお客様にも何度も足を運んでいただいております。今では約1万リットルのクラフトビールを製造・販売するまでになっています。飲食店はリピーターが付かないと続けていくのが難しい。氷川ブリュワリーが市内で唯一のクラフトビールメーカーと認知していただくことで、価格競争にさらされずにやっていけます。



クラフトビールは人と人とを繋げてくれる

 夢は、自社のビールを介したアミューズメントを手掛けること。パブは本来パブリックハウス、(人が集う場所)という意味から来ています。店内でもいつの間にか隣のお客様同士で話をするようになり、さまざまな情報交換が始まる、といった光景をよく目にします。クラフトビールを飲み交わすことで、人と人の輪が広がり、埼玉が元気になっていく。これからも、そんな場をたくさん作っていきたいですね。

教えて!先輩起業家

続けるためのポイントは?

  • 一人で抱え込まず、応援してくれる仲間を見つけること!
  • お客様に支持していただけるためのブランド戦略をしっかり持つこと
  • 唯一無二の商品づくりにこだわり、独自性で勝負する!

(掲載: 2020年3月)

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