【募集中】令和7年度 第4回産学連携技術シーズ発表会(エレクトロニクス・製造分野) ※オンライン配信
当公社では、大学・研究機関が持つ先進的な研究・技術シーズと企業との連携を促進し、新たな製品・技術開発を目指す「シーズ発表会」を開催します。
第4回のテーマは「エレクトロニクス・製造分野」です。
「テーマに関心・興味がある」「大学の技術を自社の事業に活かしたい」「大学の最新の研究を知りたい」「大学との共同開発・技術指導を検討している」
このようなお考えの企業の皆さまは、ぜひお気軽にお申し込みください。
1講演の視聴も可能です!
〇第4回産学連携技術シーズ発表会(エレクトロニクス・製造分野)
■配信期間
令和7年11月26日(水)~12月15日(月) 20日間視聴できます
■受講方法
YouTubeを利用した視聴者限定配信です。(事前の聴講申込が必要です)
録画された講演を視聴いただきます。視聴時間は1講演10分~15分です。
申し込みされた方へ、開催日の前日までに視聴用URLをメールでお知らせします。
■申込期限
令和7年11月25日(火)16時まで
■概 要(講演時間は10分~15分程度です)
第1講演
「ものづくりを変える!レーザによる3次元切断」
埼玉大学 大学院理工学研究科 機械科学部門 生産科学領域 准教授 山田 洋平 氏
高精度なガラスレンズは、未だに熟練工の研磨によって仕上げられています。この製造方法は、約100年変化していないと言われています。そこで、ガラスレンズを誰でも簡単に製造できる、レーザスライシングという技術の開発に成功しました。レーザによって、き裂を超精密に3次元誘導することで、切りくずが全くでない。切削油材や冷却水を全く使用しない。これまでのものづくりとは一味違う、環境にやさしい加工技術となっています。 |
■利用が期待される用途
①光学機器(レンズ、センサ、光通信機器)
②半導体製造(シリコン、SiC、ダイヤモンド)
③自動車製造(EV用パワーデバイス)
第2講演
「接合での困りごとを解決!常温・原子レベル接合技術」
中央大学 理工学部 電気電子情報通信工学科 教授 庄司 一郎 氏
常温接合とは、真空中でアルゴン原子ビームを材料表面に照射して活性化し、材料同士を原子レベルで接合する、接着剤フリーの革新的な技術です。高温プロセスを介さないため、熱膨張率の異なる材料同士も歪みを発生せずに接合でき、シャープで高品質な接合界面が得られます。我々のグループではレーザー材料とヒートシンク用ダイヤモンドとの接合等を行っていますが、光学材料に限らず様々な材料の複合化への応用が期待されます。 |
■利用が期待される用途
①光学材料・デバイス
②パワーデバイス
③異種材料の複合化
第3講演
「フレキシブル基板上に2次元層状物質を用いてCMOSを作製」
日本大学 生産工学部 電気電子工学科 教授 清水 耕作 氏
フレキシブル基板上、同一基板面内にCMOSを作ることは、長年の夢でした。これが、スパッタ法にて容易に作れるようになり大変安価にディスプレイやディスプレイの周辺回路を作製できました。現在2㎝×2㎝のガラス基板上で実証ができています。今後は、さらに大きな面積で実証し、応用につなげていきたいと思います。第3世代基板サイズ程度のパターニング技術や製膜技術をお持ちの方々との連携を希望しています。 |
■利用が期待される用途
①スマートフォン、タブレットの画面
②省電力メモリ回路および周辺回路
③太陽電池及びパワーコンバータ回路
第4講演
「滑って広がる三脚巴ブロック ― 遊びから建材、展示まで」
東京電機大学 理工学部 理工学科情報システムデザイン学系 教授 松浦 昭洋 氏
三脚巴(トリスケリオン)形状を基にした新構造ブロックは、接続することで一体的な伸縮・滑動が可能な不思議な構造体です。建材や知育玩具などへの応用が期待され、滑らせるだけで全体が連動して動く特性は、構造設計や教材、遊具にも新たな可能性をもたらします。講演では、実物を使ってこの動作を紹介します。 |
■利用が期待される用途
①知育玩具・教育教材
②住宅・建材(ブラインド、マット等)
③展示ディスプレイ・アートデザイン
第5講演
「空間の熱と流れを視たくありませんか?」
東京電機大学 工学部 機械工学科 教授 染矢 聡 氏
温度や酸素に応答するカプセルを開発し、空間の熱と流れの「視える化」を実現。-190℃~1000℃の幅広い範囲で利用できサーモカメラでは捉えられない領域にも対応。省エネデバイス設計や住空間設計を支援し、未利用熱の活用から高効率冷却まで幅広い産業応用に貢献します。 |
■利用が期待される用途
①熱交換器・冷却システム開発
②データセンタやEVの温度管理
③食品・医薬品の製造流通
第6講演
「スイッチトキャパシタ回路から見たアナログ回路の新たな発見」
芝浦工業大学 システム理工学部 電子情報システム学科 教授 NICODIMUS RETDIAN (ニコデムス レディアン) 氏
スイッチトキャパシタ回路は古くから信号処理、電源回路、通信分野など、幅広く活用されてきました。本講演では、フィルタやAD/DA変換、RF回路などの事例を示し、スイッチトキャパシタ回路の応用例を解説します。デジタル信号処理が当たり前の時代だからこそ、スイッチトキャパシタ回路の事例から既存技術を再評価し、IoTや低消費電力機器などの分野での応用可能性を探り、新市場開拓のヒントを示します。 |
■利用が期待される用途
①センサ回路・IoT機器
②生体信号計測・信号処理
③RF回路
第7講演
「電流導通経路を観る&視る&診る、その先の予防工学へ」
千葉工業大学 工学部・機械電子創成工学科(宇宙・半導体工学科) 教授 佐藤 宣夫 氏
ミリメートルからナノスケールまで、電気回路から半導体デバイス内部まで、電流導通経路の「見える化」技術を開発しています。これまで不明だった故障メカニズムを学術的に解明し、不具合や劣化、故障を発見する計測技術開発から、最終的には予測するといった「予防工学」への適用を目指しています。 |
■利用が期待される用途
①EV・モビリティ機器の信頼性設計
②パワー半導体デバイス開発
③次世代エネルギー制御機器
第8講演
「ミリ波・テラヘルツ波 ― お手軽に、かつきちんと測れていますか?」
産業技術総合研究所 エレクトロニクス・製造領域 製造基盤技術研究部門 研究員 桑野 玄気 氏
ミリ波・テラヘルツ波の検出器で重視される “測定精度” と “応答速度” を同時に高めるため、 3D プリンタとめっき技術を用いた三次元中空ピラミッド吸収体を開発しました。本設計で吸収率99%以上、かつ従来より高速な温度上昇を実現。これにより、6Gなど次世代通信、計測機器、材料の開発で求められる信頼性と生産性が向上。ユーザー・メーカー双方に実用性の高いセンシング技術を提供します。ミリ波・テラヘルツ検出の性能向上がもたらす産業応用の展望も紹介します。 |
■利用が期待される用途
①先進運転システム・安全・セキリュティ用途ーミリ波レーダーの検証
②次世代通信機器-テラヘルツ帯通信や無線フロントエンドの計測・検証
③材料評価–プラスチック、セラミックス、複合材のミリ波・テラヘルツ特性
第9講演
「金属3Dプリンタの造形品質を左右する粉末改質技術」
産業技術総合研究所 エレクトロニクス・製造領域 製造基盤技術研究部門 主任研究員 板垣 宏知 氏
金属3Dプリンタの造形では、粉末特性が原因で空隙や亀裂が生じ、十分な強度が得られないことがあります。本講演では、産総研が開発したアークプラズマを利用した金属粉末処理技術を紹介します。粉末特性を改善し、造形品をバルク金属に近い品質へ導くこの技術は、3Dプリンタの信頼性向上や新たなものづくりの可能性を広げます。 |
■利用が期待される用途
①粉末冶金・高性能合金開発
②自動車・航空宇宙産業の軽量高強度部材
③部材補修
■申込方法
受講を希望される方は、方法1または方法2のどちらかでお申し込みください。
受講申込後、講演を視聴できるURLを開催日までに配信します。
方法1:下記申込フォームに必要事項を入力のうえ、事務局にお申し込みください
方法2:下記募集チラシに必要事項を記載のうえ、事務局にお申し込みください
[第4回産学連携技術シーズ発表会チラシ(PDF)]

送信先のメールアドレス sangaku@saitama-j.or.jp
お問い合わせ先
公益財団法人 埼玉県産業振興公社
新産業振興部 産学・知財支援グループ
〒338-0001 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-2 新都心ビジネス交流プラザ3階
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