【募集終了】令和7年度 第3回産学連携技術シーズ発表会(バイオ・医療・食品・農業分野) ※オンライン配信
当公社では、大学・研究機関が持つ先進的な研究・技術シーズと企業との連携を促進し、新たな製品・技術開発を目指す「シーズ発表会」を開催します。
第3回のテーマは「バイオ・医療・食品・農業分野」です。
「テーマに関心・興味がある」「大学の技術を自社の事業に活かしたい」「大学の最新の研究を知りたい」「大学との共同開発・技術指導を検討している」
このようなお考えの企業の皆さまは、ぜひお気軽にお申し込みください。
1講演の視聴も可能です!
〇第3回産学連携技術シーズ発表会(バイオ・医療・食品・農業分野)
■配信期間
令和7年10月20日(月)~11月4日(火) 16日間視聴できます
■受講方法
YouTubeを利用した視聴者限定配信です。(事前の聴講申込が必要です)
録画された講演を視聴いただきます。視聴時間は1講演10分~15分です。
申し込みされた方へ、開催日の前日までに視聴用URLをメールでお知らせします。
■申込
受付終了
■概 要(講演時間は10分~15分程度です)
第1講演
「発酵の状態を“数値”で読み解く技術~DXで伝統産業を革新~」
東京電機大学 理工学部 理工学科電子情報・生体医工学系 教授 大越 康晴 氏
本講演では、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)電極を用いた電気化学センサーで、発酵状態を非破壊・リアルタイムで見える化する技術を紹介します。アミノ酸や有機酸の変化を検知し、機械学習によって異常の早期検出や工程の最適化に活用可能です。伝統産業の品質安定化やDX化に貢献する最新の応用例を解説します。 |
■利用が期待される用途
①日本酒、味噌、醤油、酢、健康食品などの発酵食品メーカー
②伝統発酵産業の工程管理・品質評価
第2講演
「卵の“底ヂカラ”を引き出す加工技術」
東京電機大学 理工学部 理工学科生命科学系 教授 半田 明弘 氏
卵白や卵黄に含まれるタンパク質の構造や電荷状態を酵素などで変化させることで、泡立ち・ゲル形成・乳化といった物性機能を強化できます。たとえば、卵白に酵素を作用させると、泡立ちの速さや安定性が向上し、メレンゲ製品などの製造性が高まります。新たな加工食品の開発や工程の合理化に貢献する技術です。 |
■利用が期待される用途
①製菓・製パン業界:泡立ち・ゲル形成性を活かした洋菓子やパン類製造
②製麺、畜肉・魚肉加工業界:ユニークな物性を活かした食感改良
③工業用機能素材:衝撃吸収材、緩衝材、梱包材、接着剤、吸水性材料
第3講演
「植物やカビは天然成分の宝庫!新しい健康・美容素材の発見」
東洋大学 理工学部 応用化学科 教授 安藤 直子 氏
実は、私達の身の回りの植物やカビ(糸状菌)は、人の健康に役立つ多くの生理活性物質を生産します。当研究室では、化粧品に組み込める成分から、抗炎症剤、抗がん剤に使える成分まで、広く応用を目指しており、これら天然由来成分の探索・評価を行っています。毒性物質の中にも有用な薬効成分が隠れている場合があり、産学連携によって製品化の可能性を模索しています。自然由来素材を活用した化粧品・健康・創薬分野の展望を紹介します。 |
■利用が期待される用途
①化粧品・スキンケア製品(抗炎症・美肌素材)
②創薬材料(免疫抑制・抗がん剤など)
第4講演
「感染症から命を守る次世代ワクチン」
日本大学 医学部・病態病理学系微生物学分野 教授 相澤 志保子 氏
既存のBCGワクチンを改良し、新たな抗原を組み込んだ組換えBCGとDNAワクチンの併用接種で、強力な免疫が誘導されることを確認しました。結核などの細菌感染だけでなく、COVID-19のようなウイルス感染にも有効と期待され、感染症対策に貢献する国産ワクチン技術として注目されています。 |
■利用が期待される用途
①感染症予防・対策
②医療・ヘルスケア事業
第5講演
「壊れたミエリンを再生するマリンバイオ」
埼玉医科大学 医学部 薬理学 准教授 吉川 圭介 氏
多発性硬化症(MS)は、近年日本でも患者数が急増している脳内のミエリンが破壊されてしまう疾患です。我々は日本産の希少甲殻類からミエリン形成を促進する活性成分「ATRP」を同定し、MSモデルマウスの病態を改善しました。今後は、ATRPを活用した治療薬や予防飲食品の開発を目指しており、企業との応用展開を期待しています。 |
■利用が期待される用途
①製薬業界:多発性硬化症(MS)やその他脱髄性疾患の治療薬開発
②健康食品・機能性食品業界:ミエリン形成促進を訴求した予防食品の開発
③海洋資源由来素材の探索・応用企業
第6講演
「ナノ技術で創る!高機能なバイオマテリアル・バイオセンサ」
産業技術総合研究所 材料・化学領域 材料基盤研究部門 研究グループ長 中村 真紀 氏
健康長寿社会の実現に向けて、バイオ材料を活用した新たな医療・ヘルスケア技術の開発に取り組んでいます。体内環境に応答して薬を放出する微粒子や薄膜などを基にしたバイオマテリアル、病原体や生体微量ガスを高感度に検出するセンシングシステムなどの開発を通じて、病気の予防・早期発見・治療や生活の質の向上を目指します。身体に優しい安全な材料や、表面反応性に富むナノ材料などを駆使し、目的に応じた機能設計を図っています。 |
■利用が期待される用途
①医薬品・医療機器分野(治療材料、抗菌素材)
②ヘルスケア分野(オーラルケア、化粧品)
③バイオセンシング分野(病原体検出、健康モニタリング)
■チラシ
[第3回産学連携技術シーズ発表会チラシ(PDF)]
お問い合わせ先
公益財団法人 埼玉県産業振興公社
新産業振興部 産学・知財支援グループ
〒338-0001 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-2 新都心ビジネス交流プラザ3階
TEL. 048-857-3901 FAX 048-857-3921