産学連携支援センター埼玉では、大学・研究機関の研究・技術シーズと研究開発型企業が連携し、新たな製品・技術を開発する取り組みとして技術シーズマッチング会を開催します。 第2回産学連携技術シーズ発表会は、人間工学・AI・ロボット領域として産業の実用化が見込める技術シーズを講演します。貴社の製品・技術開発で大学・研究機関から技術指導・共同研究を受けたい企業は、ぜひ受講ください!
〇第2回産学連携技術シーズ発表会【人間工学・AI・ロボット領域】
開催概要
■視聴できる期間
令和5年8月29日(火)~9月7日(木)10日間視聴できます
■視聴方法
講演の視聴を希望される方は、受講申込をお願いします。
受講申込をされた方へ、録画講演を視聴できるURLを限定で配信します
URLは、受講者のメールアドレスに開催前日までにメールでお知らせします。
配信期間中はいつでも聴講可能です。
■参加費 無 料
■定 員 60名
■概 要(講演時間は各20分程度です)
第1講演 人間工学を用いたロボット技術と医療工学への応用
埼玉工業大学工学部機械工学科 教 授 長井 力 氏
人間と機械システムやロボットがお互いを補いながら作業を行う機会が増えています。
人間とロボットが協調するためには、ヒトと機械の特性を理解し応用する必要があります。
このような人間工学の知識を工学に応用することでロボットに新たな付加価値を与えられる可能
性があります。公演では人の運動や技術を評価する手法や人間とロボットが協調して動作する医
療用パワーアシスト装置、生物の構造を参考にした触覚を計測するセンサについて紹介します。
適用分野
医療福祉機器開発、運動評価、バイオメカニクス、触覚センサ、パワーアシスト
第2講演 人間の器用な職人技を伝承・再現するロボット技術
芝浦工業大学システム理工学部機械制御システム学科 桑原 央明 氏
少子高齢化が進む中で、指先の器用な技術を持った職人技の伝承が課題になっています。
この問題を解決するため、人間の指先の力覚情報をロボットにより抽出する技術を応用し、ロボ
ットにより人間の技を再現する方法、またはロボットがその職人技を別の人に伝える方法につい
て研究を進めています。今回は、指先の力の入れ方をロボットが人間から学び別の人に伝える方
法についてご紹介します。
適用分野
農作物、食品など柔軟体を扱う製造業に展開可能です。
特に、お菓子職人など柔らかいものを器用に扱う技をロボットにより実現したいです。
また、介護など人の力の入れ方に工夫のいる作業を自動化することも可能です。
第3講演 荷揺れを自動制御して、荷物を移動させやすくする技術
東京電機大学未来科学部ロボット・メカトロニクス学科 教 授 石川 潤 氏
人とロボットが協働してロープで吊られた荷を揺らさずに協働で運搬するシナリオを想定し、
人とロボットの作業分担のあり方について考察します。
具体的には、ロボット側にインピーダンス制御と制振制御を実装し、人とロボットが協働で吊荷
を運搬するシステムの一構成法を提案し、その性能の評価と解析を行いました。
実験結果から、制振制御を併用することで人間側の制振作業に関する負担を減らすことができる
が、位置決め制御系の性能改善には大きく影響を与えないことがわかりました。
適用分野
荷物を吊り下げて、移動する作業(ロボット、クレーンなど)
第4講演 マスキングテープで、ひらがなやイラストを滑らかに描くための装置
東京電機大学理工学部理工学科 情報システムデザイン学系 准教授 勝本 雄一朗 氏
マスキングテープは塗装の養生用途のみならず、室内の壁面装飾にも用いられています。
マスキングテープは直線を引くことに優れていますが、曲線を引くとシワやネジれが発生して
しまいます。そのため文字や図画を書くことが困難です。本研究は、テープを細かく断裁し、
連続して重ね貼りすることで、曲線を引くことのできるテープディスペンサを開発しました。
本講演では、本装置の開発経緯と実施例について説明いたします。
適用分野
クラフト、室内装飾、美術教育、塗装養生用途など
第5講演 機械学習を用いた自律移動ロボットのための制御パラメータの最適化
東洋大学理工学部機械工学科 准教授 山田 和明 氏
生産性向上のために工場などへの自律移動ロボット(AMR)の導入が進んでいます。
既存の台車を用いる場合、経年劣化などにより実際のAMRと設計者が想定した制御モデルのパラ
メータとの間にはズレが生じるため技術者が調整する必要がありました。本研究では、機械学習
の一種であるベイズ最適化により台車 ーAMRの制御モデルのパラメータを自動的に調整すること
で、AMRの中心位置が目標経路からのズレを低減できることを計算機実験により確認しました。
適用分野
ロボットの制御パラメータの自動的な微調整
第6講演 目的部位のみを局所加温する温熱治療装置、食品加熱解凍装置の開発
東洋大学理工学部機械工学科 准教授 新藤 康弘 氏
電磁波を用いて人体や食品の目的部位のみを局所的に加温する治療システムの開発を進めています。
癌温熱治療や温熱リハビリテーションシステムとして応用したいと考えております。また、超音波
画像による生体内の非侵襲温度計測技術の開発についても着手しております。
ここでは、医工連携で開発した試作装置を用いた加温実験および人体モデルを用いた解析結果を示
し、本研究の有用性を紹介いたします。また食肉を加温した結果についても示します。
医療機器や食品解凍など多分野への発展も期待しております。
適用分野
医療分野、温熱リハビリテーション、食品加工(加熱解凍)など
第7講演 IoT機器に搭載可能な超小型モータの開発とその医療応用
日本大学理工学部精密機械工学科 教 授 齊藤 健 氏
研究者は学内の最小加工精度1μmの微細加工が可能な施設を管理しており、シリコン製の超小型
モータやセンサの開発を進めています。静電気力で動作する超小型モータは、2㎜角のサイズで
も60Vの低電圧で150mgの物体を駆動できます。本講演では、開発したモータの有効性を示すた
めに、mmサイズのマイクロロボットへの実装例を紹介します。また、現在取り組んでいる小型
ロボットによる医工連携プロジェクトついても併せて説明します。
適用分野
電機,機械,医薬における微小物体の駆動およびセンシングに使用できます。
具体的には小型IoT機器、精密機器、小型ロボットシステムなどに応用できます。
第8講演 世界中のバリア位置を明らかにするための人とAIの共創プラットフォーム
日本大学文理学部情報科学科 教 授 宮田 章裕 氏
バリアの位置を地図上に可視化したバリアフリーマップは,移動に困難がある人々の安全な移動
と社会参加を促進する重要ツールです。バリアの位置情報は自動配送ロボットの経路決定にも役
立つ可能性があります。しかし,バリア情報収集のためのコストが高く,大半のバリアフリーマ
ップは広範囲のバリア情報を網羅的に提供できていません。本講演では,人とAIが連携すること
により,市民が投稿した写真・歩行データからバリア情報を抽出して地図上に可視化するバリア
フリーマップ生成プラットフォームについて紹介します。
適用分野:福祉,地図・ナビゲーション,自動配送ロボット,CSRを重視する全業界
■申込方法
受講を希望される方は、参加申込Gooleフォームに記載し送信くださるか、
または、受講申込書をメール(sangaku@saitama-j.or.jp)で事務局までお送りください。
受講者に、講演を視聴できるURLを開催日までに配信します。
1 Googleフォームによる申込の場合(こちらから申込ください)👇
第2回産学連携技術シーズ発表会(受講申込書)【Googleフォーム版)
2 メールによる申込の場合(こちらの申込を事務局に送信ください)👇
第2回産学連携技術シーズ発表会【材料・化学領域】(受講申込書)
【シーズ発表会事務局】
公益財団法人 埼玉県産業振興公社【産学連携支援センター埼玉】
新産業振興部 産学・知財支援グループ 高 橋
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