特集
実効性の高いリスクマネジメント
1.経営におけるリスクとは何か?
「リスクのない経営はあり得ない」と言ってもいいほど、企業経営にリスクはつきものです。しかし、企業体力によってはリスク対策に講じる経営資源は限られますから、リスクをマネジメントすることはそう簡単ではありません。本特集では、企業経営におけるリスクの特性をつかみ、どのようにリスクをマネジメントすればよいかを体系的に解説したいと思います。
もし、「経営におけるリスクを定義してください」と言われたら、皆さんはどのようにお答えになるでしょうか。例えば、「危険性」「不確実なこと」
「事故につながる要因」「トラブル」「損害」など、いろいろと出てきそうです。どれもリスクの一要素であることには間違いはなさそうですが、企業経営では「リスクをとる」場合もあり、「危険性をとる」と置き換えるとうまく説明しにくくなってしまいます。ですから、危険性や不確実性などの要素はリスクの一面を表しているものの、本質的な意味にはならないのです。
リスクの定義には諸説ありますが、日本の会社法では「事業目的遂行の阻害要因」または「組織の目標達成を阻害する要因」と定義されています。
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- 経営におけるリスクとは何か?
- リスクマネジメントとは、何をどうすることなのか
- どのリスクに対応すべきなのか
- 不祥事はなぜ起きるのか
- ヒューマンエラー発生のメカニズムとその対策
- 要因分析の方法
- 危機管理体制をどのように構築するか
- 対策を機能させるための考え方
- まとめ
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