次世代自動車産業支援

令和元年度 第4回 モータ・パワエレ・水素エネルギー研究会を開催しました (2月12日)

 

次世代自動車支援センター埼玉では、県内の自動車産業に関わる企業の技術開発力強化を支援するため「モータ・パワエレ・水素エネルギー研究会」活動を行っています。
今回の技術セミナーでは『電動化に対応した電池技術の進化』をテーマに3名の講師をお招きしました。
第1部の技術セミナーでは、42名(35社)の皆さんにご参加いただきました。
また、第2部の研究会会員メンバーによる討論会では、講師の3人にも加わっていただき専門的な内容にも踏み込んだ意見交換が行われ、大変有意義な研究会となりました。

■ 日時:2020年2月12日(水)13:30~16:30
■ 場所:新都心ビジネス交流プラザ4階 会議室

第一部 <技術セミナー>

講演1

「「蓄電池を固体に」 ―固体の中をイオンが高速で拡散する物質の創成と利用―」 

東京工業大学 科学技術創成研究院 全固体電池研究ユニット 
ユニットリーダー・教授 菅野 了次 氏

【<概要>
 リチウムイオン電池の液系電解質に匹敵する物質LGPSが2011年に、さらに高いイオン導電率を示すLiSiPSClが2016年に見出され、そのLGPS型固体電解質を用いた全固体電池が優れた出力特性を持つことが実証され、全固体電池実用化のためのプロセス開発が進んでいます。このような状況下におけるいくつかのトピックスを講演では述べられました。

<プロフィール>
 1980年大阪大学大学院理学研究科 無機物理化学専攻博士前期課程修了 理学修士。同年三重大学工学部資源化学科 助手。1985年大阪大学 理学博士。1989年神戸大学理学部化学科 助教授。2001年東京工業大学大学院総合理工学研究科物質電子化学専攻 教授。2018年東京工業大学 科学技術創成研究院 研究ユニットリーダー・教授。現在に至る。

講演2

「12Vリチウムイオン電池パック Sonic Power®(回生蓄電ユニット)の開発」

マレリ株式会社 電動パワートレイン事業本部
パワーエレクトロニクス開発部  谷山  晃一 氏

<概要>
同社は従来の内燃機関車の燃費改善を目的に、減速時の回生ブレーキによるエネルギー回収を目的とした12V電池パック Sonic Power○Rを開発しました。講演では同製品とその開発技術について解説されました。

<プロフィール>  
2016年、マレリ株式会社(旧カルソニックカンセイ株式会社)入社。電池関連製品の開発に従事。各種材料の化学的な評価、特に電池の耐久性、安全性を担当。現在に至る。

講演3

「固体高分子形燃料電池の現状と新規材料の開発状況」

埼玉県産業技術総合センター
技術支援室戦略プロジェクト推進担当 主任 稲本 将史 氏  

<概要>
同センターでは次世代型であるアニオン交換膜を用いたPEFCの材料開発を進めています。講演では鉄フタロシアニンを用いた触媒とキトサンを用いた電解質膜の開発の進捗について報告されました。

<プロフィール>  
2009年工学院大学卒業後、埼玉県庁に入庁、埼玉県産業技術総合センターへ配属。マグネシウム蓄電池の正極材料開発に従事する。2016年に埼玉工業大学大学院後期課程を修了。その後、PEFCの非白金触媒およびアニオン交換電解質膜の研究開発に従事する。

第二部 <技術討論会>

セミナー、イベントのご案内に関して

(公財)埼玉県産業振興公社 IoT・技術支援グループでは、メールでも各種事業のご案内を行っております(無料)。メール配信をご希望の方は、下記までご連絡ください。

お問い合わせ先

〒338-0001 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-2  新都心ビジネス交流プラザ3階
次世代自動車支援センター埼玉
(公財)埼玉県産業振興公社 新産業振興部 IoT・技術支援グループ

TEL. 048-621-7051 FAX. 048-857-3921

メール: jidosha@saitama-j.or.jp