アクセス埼玉 2022年9月号

特集

脱炭素時代が中小企業に与える試練とチャンス

 

2021年11月に英国・グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の結果を受け、日本政府は脱炭素(カーボンニュートラル)への対応強化に向けて「グリーントランスフォーメーション(GX)構想」(GX構想)の具体的な検討を開始しています。これは脱炭素経営が企業評価と直結することを意味しており、中小企業の経営や取引にも大きな影響を与えることになります。
一方、2050年の脱炭素社会の実現に向けて、日本政府は国内の再生可能エネルギー産業(再エネ産業)の育成・強化にも乗り出しています。
そこで本稿では、はじめにGXの概要を示した上で、第一に脱炭素時代が中小企業に与える試練として脱炭素経営にどのように取り組むべきかを検討し、第二に再エネ機器分野への中小企業(中小製造業)の参入状況について報告します。そして、最後にこれらの内容を踏まえて、脱炭素時代の中で中小企業に必要とされるビジネスセンスを提案します。

      • はじめに
      • 脱炭素時代に向けたGX構想の概要
      • 脱炭素時代が中小企業に与える試練:脱炭素経営への転換
      • 脱炭素社会が中小企業に与えるチャンス:再エネ産業の可能性
      • 脱炭素社会の中で中小企業に必要とされるビジネスセンス