アクセス埼玉 2019年10月号

特集

AIを使って競争優位を獲得する時代に向けて
~ものづくり企業のAI利活用の経営戦略~

近年、AI(Artificial Intelligence、人工知能)がキーワードとして急浮上してきています。複数の行政機関や産業支援機関が、中小企業を対象にAIに関するアンケートを実施しています。多くの調査結果で、期待度は高い、つまり意識は高いが、導入は進んでいないことが判明しています。その理由としては、人材がいないこと、どのようにIoTやAIを活用していいか分からないこと、などが挙げられています。
テクノロジーとアプリケーションの成熟度と採用率をグラフィカルに表示した米調査会社のガートナーのハイプ(誇大な宣伝)・サイクル(2017年)によると、AIのディープ・ラーニング(深層学習)とマシン・ラーニング(機械学習)は「過度な期待のピーク期」にあり、「幻滅期」と「啓蒙活動期」を乗り越えて「生産性の安定期」に入るには今後の取り組みが重要になってきます。
そこで本稿では、AIを導入・利活用している製造業の企業(先端事例)に対して、インタビュー調査をした実態調査に基づき報告します。

      • AIへの過度な期待と今後への期待
      • AI利活用の現状
      • AIを利活用するものづくり企業の現状
      • AI利活用のポイント
      • AI 時代に入り変化する競争優位の源泉