
〜財務や経理で培った知識・経験はIT分野でも生かせる〜
代表取締役:平野 京子(ひらの きょうこ)さん
起業概要
起業 | 2018年 |
起業年齢 | 55歳 |
起業資金 | 150万円 |
業務内容 | システム開発支援・受託開発、 ドローンを利使用した空撮(編集)・開発支援、経理支援 |
所在地 | 川越市 |
ホームページ | https://www.kenonsoft.com |
略歴
- 広告業、金融業、不動産業、会計アウトソーシング会社にて財務・経理等を担当
- 53歳:起業について考え始める
- 55歳:起業
社員1名を雇用
ドローンの操縦や運用に必要な知識や技術を身に付けるため
JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)認定講師の資格を取得
ウェスタ川越 創業支援ルームに入居 - 56歳:情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC27001)の認証を受ける
社員をさらに1名雇用する
マンスリースケジュール
- 1日:支援エンジニアの勤務表・作業報告書の確認、顧客への検収報告
- 〜2日:顧客への請求書の発行
- 5〜7日:月次会計の締め、税理士報告、支払手続き
- 6日〜月末:契約更新の手続き、支援要員面談
新規契約の開拓、見積書、注文書の作成
給与計算・支払い、月末支払、資金繰り見直し
さまざまな分野で働いた経験で知識・人脈を培う
会社を起こしたい、と言い始めたのは実は私ではなく、夫でした。夫は情報システム業界で仕事をしているのですが、50歳を超えた頃から「定年後は起業しよう」という話をしていました。
私は会計アウトソーシング会社でいろいろな業種のお客様の経理を担当していました。それ以前も多岐に渡る業種での経験があったので、税理士・弁護士を含む幅広い分野の方々との人脈を築けていたことから、当初は主人が社長、私が会社を支えていく役割を担おうと思っていました。
起業準備を始め、後には引けない状態に
ところが、夫の会社の人事制度の見直しにより、定年退職の年齢が引き上げられ、準備を進める中で計画を変更せざるをえない状況に。一方、私の会社は副業も可能でしたが、起業した場合、現在担当しているお客様にご迷惑がかかるかもしれないと思い、退職することにしました。起業の準備段階で、ドローンにも興味があり一緒にやりたいと言っていただけた方がいたので、起業時期を延ばす選択はせず、見切り発車のような状態でしたが会社をスタートさせました。
ICTでも重要なのは人とのコミュニケーション
営業については、会社員時代に付き合いのあった会社からのご紹介を中心に進めています。ICT(情報通信技術)というと機械的なイメージがあるかもしれませんが、一番大事なのは人とのつながり。その中で一つ一つ、受注につなげていきました。また、情報セキュリティ対策について厳しく見られる業界の現状をふまえ、今年度は情報セキュリティマネジメントシステムの認証を受けました。これにより、特に新規の顧客先に対しての信用度はアップしていると思われます。ソフトウェア開発のニーズはかなりありますが、スキルの高いエンジニアを業界では求めています。今年度もスキルの高い方に社員として入社していただけたほか、パートナーとして協力していただける企業の方も含め、現在はシステムエンジニアの方が10人ほどいます。社員は皆、家族がいるので、経営者としての責任をひしひしと感じています。会社員時代に培ってきたコミュニケーション能力を活かしながら、試行錯誤しながらも一歩ずつ進められているなと感じています。
ドローンを使って人手不足に起因する問題を解決したい
今後、力を入れていきたいのは、ICTとドローンを融合した新しいサービスの提供です。2015年はドローン元年と言われています。ドローンは、さまざまな分野での活用が期待され、少子高齢化による労働力不足、人件費の高騰という状況において、無人化・省力化、そして低コスト、安全性という点で、問題解決の一助になるだろうと考えています。全国各地で、いろいろなドローンを利活用した取り組みが行われています。弊社として、まずは新たな視点の空撮技術と編集力を磨き、地元埼玉・川越で他社と連携しながら参入していきたいと考えています。
これからも「お客様にとってなくてはならないもの」の創造をめざして、日々取り組んでいきたいと思います!
教えて!先輩起業家
続けるためのポイントは?
- 会社員時代にやってきたことを生かしながら、新しい挑戦をすること
- 人とのつながりを最大限生かすこと
- チャレンジし続ける心を持つこと!
(2020年3月掲載)